お陰様です

お騒がせしましたが、間もなく退院です。特に問題もなく
過ごせました。しばらくは慎ましくしときますよ。

六人部屋生活だったのですが、周りは全て働き盛りを
過ぎた患者さんばかりでした。病気の種類が違うことは
さておき、術後にはどうしても差が出る、仕方ない
こととは思うけど、それは訳もなく申し訳ない気分にも
俺をさせた。好きで衰える人は誰もいない、思い通り
回復しない体に苛つく場面も少なからずあるだろう、
そこへ29の俺が入りこんで淡々と術後をこなして去る、
その様は彼らの目にはいかばかりか、などと推し量る。

誰も悪くはないし、誰も焦る必要なんてない。ただ、
各々が我が身をできる範囲で強くすればいいんだ。
俺は九年前の前科を糧にいままで生きてきたように、
今回は少しずつ乱れていた生活の戒めだったと考えて、
これからも自分で律していかねば、そう強く思った。