8月末、新たな船出

サッカー日本代表監督はザッケローニ
 
彼についての言及をする前に、説明するべきはセリエAにおける
監督職のステイタス及び構造。
 
セリエAの「強豪」は2000年代後半以降は固定されており、
ミランインテルのミラノ勢、ユベントス(不正で2部降格という
事件はあったが)、そしてローマ。大抵この4チームにステイタスは
集約される。少し遡るとラツィオフィオレンティナパルマ
強かった時代もあるけれど、それぞれの事情から今は確固たる
地位を築いていない。
 
当然ながら強豪チームに請われる人材が優秀、ということになるが、
実のところその人材が悩ましい。カペッロアンチェロッティ
マンチーニ等、確実に実績を残した人材はいずれもセリエの指導者
という職を去り、イングランドに渡った。かつてのように国内の
リーグこそが至高、と銘打っていたセリエAの価値観は、今微妙に
ずれてきている。
 
そこへきて、ザッケローニである。彼については代表チームの経験が
ないことをマスコミに叩かれる可能性が大きいが、逆に彼ほど挑戦的な
改善を目指す指導者も居ないと思っており、補強的意味は大きい。
 
だいいち、ちょっとだけ古い時期とは言え、ユーベやミランインテル
「非常に限られた時間」で仕上げる力量には今も昔も変わらない、
選択肢が狭い中で良い方法を持っていると思います。
 
大事なのはむしろこれから。そうこれからです。