オーストリア 0−0 日本

うーん。
  
いまの高原がいれば普通に勝てた試合。
  
しかし困ったもんだな。深刻にかみ合わない
最前線をどのように工面するか、少し考える
べき段階に来たような気がする。
  
田中や矢野の不出来を責める気にはなれない。
たぶん巻でも寿人でも結果は同じだった筈。
ストライカーとしてのスケールが足りない分
コンビネーションで補いたいのだけれど、
濃密に補完しあうFW同士、というのは今の
代表には見当たらない。
  
一気にさかのぼって考えると、オフト時代
カズ・高木の関係はひとつの規範だなあ。
当時は選手層が激薄だった事情もあって
メンバーが固定された結果、極めて連携の
度合いが高い状態を毎試合維持していた。
個々のスキルは飛躍的に高まった現在、
連携を養う力量はどれだけ上がっているの
だろう、いまいち見定められない。
  
お馴染みのメンバーが揃う中盤から後ろは
そういう心配が少ない。要素として最近
加わったのはトゥーリオの攻め上がり
ぐらいなもので、これも「上がったら必ず
使う」セオリーにのっとるだけで、特に
難しい物事とはいえない。
  
問題は前の2〜4人で、どんなチャンスを
作ろうとするのか、にあるのだと思う。
田中がヘディングで競るとか、矢野が
ドリブルとか、確率の低いプレーが何度か
見られたが、それぞれの立場を逆にする
ことが第一歩だろう。
  
稲本は充実ぶりが見える内容。今シーズンは
フランクフルトで確固たる地位を築くのでは
ないだろうか。
  
松井に目処が立った。個人的には彼を控えに
置いてスーパーサブ扱い、が望ましい。
あの芸風は日本にとってかなり貴重だ。