「パチョレック」 J. Paciorek

大洋と阪神を渡り歩いたパチョレックさんですが、彼の先祖もまた
世界を渡り歩いたことが容易に想像できます。
東欧、現在の枠組みではポーランド圏がルーツと考えられます。
ここの苗字はkで締めるものとsで締める(読みは「シュ」になる)
もの、さらにski(「〜スキー」)といった表記のものがかなりの
構成比を占めているとみられます。いずれも東欧圏以外では滅多に
見られない綴りで、パチョレック自身はデトロイト出身ですが、
ここで産声をあげるまでに、彼の先祖が手始めに西欧圏へ移動し、
次いでアメリカ大陸へ渡ったであろう過程が推測されます。
19世紀末から20世紀中ごろまで、混迷が続きヨーロッパ大陸
主戦場となった東欧の出身者もまた、戦火を逃れアメリカに
移住し、現代のアメリカを構成しているわけです。ポーランド
アルメニア、旧ユーゴスラヴィアあたりの出身者が特に多いようです。