徹底してるね

妹がそろそろ引越したいと言いだしたので
つきあうことにした。交通の便だけは良い
土樋のあのアパートはたしかに限界だな。
   
さてどんな希望を言い出すものやら、と
詳しく聞いてみる。予めプリントアウト
していたアパート情報に目を通したらば。
    
   
小鶴新田駅徒歩9分、1K、RC、4F。
   
  
  
  
  
家賃30,000円て。
   
  
  
いくら安月給でも、いままでより更に
安いとこに引越すってかー!!!
  
 
 
参った。さすがわが妹。徹底して家賃とか
生活費は削り、余剰分を服とか靴とか
ビリヤードに回す魂胆か。俺と違って
家財らしい家財を置いてないから広さは
必要ないしな。でも30,000かよ。
     
とにかく見るだけでも付き合えというので
不動産屋へ連れて行く。助手席では既に
敷金礼金仲介料の皮算用に入っている。
退去時の費用まで考えはじめた。妄想が
妹の脳内で繰り広げられつつ到着したら。
   
  
  
休みですって。
   
   
  
甘かった。都心部の不動産屋だから普通に
土日もやってると思ったのが甘かった。
途方に呉れて来た道を戻る兄と妹。
  
  
「とりあえず宿題だ」と、帰り際に賃貸
ニュースとアパマンショップ誌を与えて
熟読させることにしました。はたして
次はどんな部屋を希望しはじめるのか、
兄ながら読みきれず怖い。