馬鹿言ってんじゃないよ

会社の軽ワゴン「エブリィ」はガタガタではあるが、納品には
大活躍している。いちおうは俺の属する事業部に配車されて
いるものだが、なにかというと本業のほうに借り出されていく。
かなしいかな、決してNoとはいえない零細事業部。
   
ところがそんな零細事業部に困ったのが一人いる。
同僚Aは普段からエブリィを『ほぼ専用車』としてほうぼう
駆け回っている。自分の乗る社用車に愛着沸くのはよくある
話で、ご多聞に漏れずボロ車をボロ車なりに愛でては乗って
いる。そんなんで、上記のとおりたまに借り出されていくと
不平が口をつく。どんなに自分が乗ってる車でも所詮は
会社の車。エブリィの身代わりだって与えられるわけだし。
不平を嘯くこの時点で履き違えてるのだけど。
  
今朝何やらわめいているA。聞いてみると「車に置いてあった
はずの本が無い。俺の本が無い。誰がどこにやったんだ。」
ですって。朝から疲れる話をしないで欲しい。
  
一昨日の朝、本業のほうにエブリィを貸し出したときに積荷は
会社の倉庫に入れられたわけで、誰もどこにもやっていない。
どこをどう探したんだか知らないが馬鹿かと思った。
  
それよりも大問題は、「社用車に勝手に置いた私物」のことで
わめき散らしたことでしょう。社会人じゃなくても貴重品の管理
ってな注意書きは四六時中目にするってのに、自分の私物の
管理を他者に要求する輩は聞いたことがない。朝からどっと
疲れた。辛辣だが小学生からやり直したほうが良いと思った。
  
煩いので倉庫を見に行ったらアッサリ見つかった。
これで鬱陶しいのも収まると思って持っていってみたら、
「それだ、どこに有ったのよ、っていうか勝手に持って
行くなっての。返して。」と言われた。本気で言ってる。
踵を返しゴミ箱に直行、と思ったが同僚Bが目に入ったので
「ほれ。これあげるよ。」と押し付ける。ゴミ箱に捨てる
こともその場で破り捨てることも容易いけれど、この
憤慨を抑えることは本当に難しいことだと思った。
礼儀も感謝も敬意も常識も知性も無い人間とは話すだけ無駄だ。
辛辣だが幼稚園からやり直したほうが良いと思った。