BOZ SCAGGS!

いくつになっても格好良い人間でありたい。
そう思うから彼に憧れて、もう10年以上。
やっと、今更だけど、ステージに立つ姿を
この眼に映し、その眼の先で彼は歌い、ギターを
弾いていた。やっぱり格好良い。
  
一生憧れであり続けるんだろうなあ。逃げ水の
ように、いつになっても彼には追い付けない
かも知れないけれど、いつか振り返れば
それなりに自分もそれなりになっていそうな
気がするから構わない。
  
年が年なので、さすがにパワフルさは無いし
どうやらパフォーマーとしてはスロースターター
気味っぽい。でもそれを意にも介さず曲が
進んでいくにつれ、徐々に表情も声も力強さが
増していく。思ったとおりすっかりと惹き込まれ
本編ラストの「Lido Shuffle」が終わる。
こんなにあっという間なステージは今まで
無かった。
  
アンコールには「We're All Alone」。
会場の多くを占めた、リアルタイム世代の
皆さんから、この日一番の物凄い拍手が
沸き起こった。あー、この曲はこれぐらい
皆にとって特別なんだなーと十分に分かった。
  
聴きたい曲はまだまだまだ沢山あったけれど、
ステージは終わった。この10年、心で憧れた
人は、やはり思い描いていた通りの人だった。
言い過ぎかも知れないけど、生きてて良かった。
そして今日生身の彼を見てまた改めて憧れた
その影を踏めるよう、明日から生きていこう。
   
「Miss Sun」「Vanishing Point」が最高
だったなー。「Harbour Lights」は、ライブで
聴くと曲のディレクションが良く分かる。
ドラムは波の音だったんだ。「Lowdown」は
外せないんだろうけど、ポーカロ亡き今
原曲スタイルでやるよりアンプラグドの線で
行ってほしかったかなー。「Slow Dancer」は
涙こみあげてきた。かなり泣きそうだった。
いつかまた見に行きたい。